本記事では【シリコンバレー発 スキルの掛け算で年収が増える 複業の思考法】を紹介します。 サッカーの世代日本代表に選ばれ、その後国内大手企業のエンジニアを経て、アメリカのIT企業で働いている酒井 潤氏が著者です。 非常に幅広いキャリアを経験している著者だから書ける、幅広い選択肢を持つという考え方が面白そうで読みました。

目次

本の概要

【シリコンバレー発 スキルの掛け算で年収が増える 複業の思考法】では、生きるための選択肢を増やすことで、より人生が豊かになるということを著者自身の経験を交えて語られています。

選択肢を増やすということは、自分が優位に立てる分野を一つに限らず複数作るということです。

そのためには十分に情報を収集・リサーチすることが必要になります。 ただし、多くの人は面倒臭がってそれをしないため、十分に情報を収集・リサーチした上で、自分が勝てる分野にリソースを投下することで優位に立ちやすくなります。

一方で、自分が優位に立てるというのは、自身の能力に依らない要素もあります。 たとえば収入が他よりも高い業種で働くだけで、他の業種よりも高収入になれます。

本書ではこのような個人・個人に依らない要素をまとめており、これからの新しい働き方が話題な昨今、どういったことを考えなければならないのかを知りたい方は参考になります。

要点

人によって豊かさの捉え方は違いますが、収入は一つの豊かさなので、収入が高い企業を選んだり、収入源を複数確保して、自分の人生を豊かにしましょう、ということが本書で一番伝えたいメッセージだと感じます。

著者はもともとサッカー選手を目指しており、世代の日本代表に選ばれることもあるくらいの能力だったそうです。その著者が小学生の時にジーコ選手が開いたサッカー教室でこう言われたそうです。

「ブラジルでは、サッカーだけやっていても選手生命が終わってスラム街に行く人もいるし、逆にソクラテスという選手のように、プロのサッカー選手でありながら医者の資格をもつ人もいる。だからサッカーと同じくらい勉強も一生懸命やりなさい。」

企業の中で働いて少しでも経験を重ねてくると、「それは自分の仕事じゃない、自分の仕事はこれだ」、「仕事が忙しいから他のことは何もできない」のように、可能性を狭めてしまうことも少なからず出てくると思います。

これは限られた人生におけるリソースにおいて、ある種の選択と集中をすることで効率を上げるためだとは思います。 しかしながら、一つのことだけやっていて、他のことは何もできなくなるというのはリスクになります。

自分の頭でキャリアを考えた上で一つのことに集中した上での判断ならいいと思いますが、企業に入社して、そのまま惰性で何も考えずにいるのなら、本書をきっかけに今後のキャリアを考えることができます。

また著者はシリコンバレーでのエンジニア経験が長いため、そこでの働き方についても垣間見ることができます。

シリコンバレーのエンジニアは高収入であり、それは世の中の時流をシリコンバレーの投資家が作っているからと述べられています。 企業の成功というのは単に製品の性能だけによって決まるのではなく、世の中の時流に乗れなければ売れません。 また時流に乗るには、スピード感が重要であるということを主張されています。

世界で勝つにはシリコンバレーで成功しなければならない、ということが趣旨であるとは思いますが、シリコンバレーで働いていなくても、 少しでも高性能に・・・と試行錯誤する前に、いつまでにその製品を世の中に届けなければいけないのか、といったことを考えた上で開発計画を立てることの重要さを感じます。

おわり

本記事では【シリコンバレー発 スキルの掛け算で年収が増える 複業の思考法】を紹介しました。 人生100年時代、コロナ禍といったキーワードをよく聞きますが、このような背景で、自分はどのように豊かになっていきたいのだろうか、ということを考えるきっかけになりました。

著者のプロフィール

Wikipediaから引用します。

酒井 潤(さかい じゅん、1979年6月14日 - )は、日本の千葉県出身で、アメリカ合衆国のSplunkに所属しているソフトウェアエンジニア、YouTuber、投資家。


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